【2025年4月全面強化】渋谷で“客引き”ができなくなる?改正条例をやさしく解説!

2025年4月、渋谷区の「公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」が大きく改正されます。今回の改正は、これまでグレーだった 客引き・客待ち に対する取り締まりを、より強力で明確なものにする内容です。特に影響を受けるのが、コンカフェやガールズバーなど、夜の繁華街で集客を必要とする店舗です。

  • 「今まで普通にやってきた声がけが違法になるの?」
  • 「うちの店も対象になるの?」
  • 「罰則ってどれくらい厳しくなるの?」

と不安を抱えているオーナー様も多いはずです。
この記事では、改正内容をできるだけわかりやすくまとめ、何が禁止になるのか・どんな罰則があるのか・店舗が取るべき対策は何かを詳しく解説します。

1.なぜ条例が改正されたのか?背景をわかりやすく解説

渋谷では以前から、コンカフェ・ガールズバー・スカウトなどによる客引き行為が問題になっていました。条例自体はもともとありましたが、声をかける方法がどんどん巧妙になり、取り締まりが追いつかない状況が続いていました。
また、観光客・学生・地元住民から「しつこく声をかけられる」「通りづらい」「治安が悪く感じる」といった苦情が増えていたことも大きな理由です。こうした声を受け、渋谷区は「安全で歩きやすい街を取り戻したい」という目的で、2025年4月に条例を強化しました。

2.コンカフェ・ガールズバーが直面する具体的リスクとは?

今回の改正で最も大きいポイントは、「声をかける気マンマンで立っているだけ」でも違反になるという点です。声をかけた瞬間はもちろん、“客引き目的の待機” も違法になります。

禁止される主な行為は次の通りです。

■店外で通行人に声をかける「客引き」
例:「可愛いキャストいますよ!」「飲んでいきませんか?」

■看板を持って待つ、ビル前に立つなどの「客待ち」
例:ビル入口でじっと立つ
例:店の前で看板を持って立ち止まる

■路上での“勧誘目的”の待機
笑顔で立っているだけでも、客引き目的と判断されればアウト。

■店へ案内するためのつきまとい行為

■スカウト行為(芸能・夜職・ホスト・水商売すべて含む)

■客引きによって入店した客を受け入れる行為 ※店側も処罰
店舗オーナー・店長・管理者・運営会社など、組織として対策をとっていなかった場合の責任も問われるように強化される。

3.罰則強化でどう変わるのか?罰金までの流れを解説

①行政指導 → ②警告 → ③命令 → ④公表 → ⑤過料(罰金)の流れが強化されます。


以下、流れに沿って詳しく説明していきます。

①行政指導:まず注意!
最初は、警察や区の担当者から「その行為は条例違反の可能性があります」と指導が入ります。指導の時点では罰金はありません。1度注意されると、区はその店舗を“要監視”として扱うため、その後の違反がより重く受け止められます。


②警告:正式な注意!
指導後も改善されない場合は、区から「警告」が出されます。

  • 文書による警告
  • 行為の中止指示
  • 違反内容と改善点の指摘

この時点で店舗側が“知らなかった”では済まなくなります。


③命令:強制力のある処分!
警告を無視したり、違反が繰り返されると、区長名で「命令」が出されます。

  • 客引きを行ったスタッフの排除
  • 運営体制の改善
  • 客引き行為の禁止を徹底するための措置命令

命令に従わないと罰金(過料)の対象になります。


④店舗名の公表:非常に重いペナルティ
命令に従わなかった場合や、悪質な違反が繰り返される場合は、渋谷区が店舗名・所在地・違反内容を公表します。これは、ほぼ致命的なダメージです。
公表されることにより、以下のような影響が予測されます。

  • SNSで拡散される
  • Google口コミが荒れる
  • 求人応募が激減
  • 女の子が辞める
  • ビルオーナーからの退去勧告

⑤過料(罰金)
最後の段階として「過料(罰金)」が科されます。金額はケースにより異なりますが、一般的には数万円〜10万円以上の可能性があります。特に「命令に違反した場合」は罰金が高額になりやすく、悪質な場合は繰り返し課されるケースもあります。

4.リスクを回避する絶対に取るべき3つの対策

対策1.:スタッフ教育を徹底する
「少しくらいなら大丈夫」が一番危険です。
特にコンカフェやガールズバーは、キャストが入れ替わりやすいため、以下の対策は必須です。

  • 店舗ルールの書面化
  • 勤務前研修
  • 「客引きNG行為リスト」の作成

対策2.:法令対応の専門家に相談する(税理士など)
今回の条例は「どこまでがOKか」が非常に曖昧で、判断が難しい部分があります。

  • どの行為がNGなのか
  • スタッフ教育はどう仕組み化するか
  • 違反リスクをどう下げるか

このあたりを専門家(税理士など)の支援なしで判断すると、結果的に「知らないうちに違反」となるケースがあります。
対策3.店舗の集客方法を全面見直す
これからは、自然流入+SNS集客の時代に移行することが予測されます。
以下の集客方法は法令に触れずにできる正攻法の集客です。

  • X(旧Twitter)運用
  • ショート動画(TikTok・Instagram Reels)
  • ホットペッパーなど媒体の活用
  • 口コミ強化(Googleマップ)
  • ビル内サイン(合法広告)の整備
  • リピーターを増やすためのLINE公式アカウント

さいごに

2025年4月の条例改正は、コンカフェ・ガールズバーにとって大きなターニングポイントです。
今後は、法律を守り、客引きなしでどう集客して売上を作るか、が重要になります。
「どのように対策すればいい?」「どの行為が違反になるか心配」「店の運営を見直したい」という方は、ナイトビジネスに詳しい税理士に一度相談しておくと、長期的に大きな安心につながります。