
ナイトビジネスで独立を考えている人は数多くいらっしゃいます。今までのナイトワーク経験を活かしたいと思っていても、何から始めたらいいのか分からないという方がいらっしゃいます。経営者になるためには、特別な技能が必要なのでしょうか。向き不向きがあるということはよく耳にしますが、実は立ち上げてからわかることはたくさんあって「まさかあの人が!?」なんて思われていた経営者が大成功を実らせという事例もあります。経営力は広範囲で学ぶ姿勢や知識、そしてほんの少しのセンスがあれば、成功する確率は十分にあります。
ここでは、ナイトビジネスを立ち上げたいと考えている人に、経営者としてのセンスや必要なスキルとはどんなものなのかを解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
1.経営者のセンスとは
業界に限らず経営者のセンスとは、ビジネスに対してさまざまな構成能力が兼ね合っていることを指します。また、構成能力とは企業を継続させて成功へと導くための資質を持ち合わせている能力の事ですが、経営センスと深く結び付いていると考えられます。
あのお店の経営者は「経営的センスがある」と、よく耳にすることがあります。
このセンスとは、個性と似ていて自身のアイデアを打ち出し、意思決定ができる人でもあります。感覚的センスとも言えるでしょう。
この感覚は、経験と必要な知識の積み重ねによって、リーダーとしての視点をつくりあげていきます。特別なセンスというより、経営者としての持つべき意識がセンスを生み出しているのではないでしょうか。
2.経営者に必要なスキル

ナイトビジネスで独立するには、経営者としての知識が必要です。ここではどのようなスキルを要するのか解説していきたいと思います。
2.1 人材マネジメント力
キャバクラやクラブ、ホストクラブなどで働くキャストは、店舗の稼ぎ頭です。
経営者は、スタッフの育成(教育)はもちろん、モチベーションに働きかけて高いパフォーマンスを発揮できるようにサポートする必要があります。これらは人材に関するマネジメントですが、リーダーとしてのコミュニケーションや判断と指示能力が必要となります。
戦略的にスタッフ教育に働きかけ、成果評価をして適切な報酬額にすることも大切です。
評価することによってスタッフの意識も変わり、パフォーマンスの向上に繋がって生産性が高められます。
人材に関するマネジメント力は非常に重要なポイントになります。
2.2 明確な運営計画
ナイトビジネスは競合店が多い商売です。独立して成功を収めるには、戦略的な運営計画が重要なポイントになります。先ずは、お店全体が方向性を決めて一体感を持つようにすることが大切です。そのためにはリーダーが明確な運営計画を立ててあげることです。
- ターゲット層を特定し、プロモーション活動を行う
- 安定した売り上げをつくるシステム
- お店が達成すべき具体的な目標を決める
- キャッシュフロー計画やコスト予算などの見直し
明確な運営計画は、組織としての目標・方針を決めることでサービスやPR活動などに焦点を当てることができます。
2.3 人間力
ナイトビジネスは人が資本なので、お客様がまた来たいと思わせることが重要です。例えばキャバクラの場合、どんなキャストに興味を持ち、喜んでもらえるのか観察力が必要です。
経営者としての人間力は、人の要求に応えることができ、相手の感情を良い方向に動かすことができることで大きな存在感が生まれます。それらの力で相手から認められることで魅力的な人間力(能力)に近づけます。
- お客様のタイプによって対応を見極めて接客する
- 秘密保持による信頼関係を維持する
- お客様の期待を超えるようなサービス、店づくり
- お客様はもちろんスタッフにも信頼されていること
経営者としての人間力は、非常に重要で、店舗を継続させていけるかどうかに大きな影響を与えます。
2.4 先見性と決断力
ナイトワークは変化を求める業界でもあります。お客様を飽きさせないために常にアンテナを張って変化のタイミングを図って決断する力が必要です。
★変化を捉える先見性
- お客様が求める新しいサービス内容
- 店舗全体を捉えたターゲット層の変化
- 世間の変化に伴い法的改正による変更をいち早く察知する
★判断力・決断力
水商売の経営者の判断力と決断力は、店舗全体に大きく影響します。
また、お客様およびスタッフの信頼関係、お店のブランド価値、未来を据えた店舗状況など全ての成果が直結します。
〈判断力〉
- 常連客と売上に繋がるお客様の優先順位を判断
- クレームやトラブルの適切な対応
- スタッフ間の派閥、離職などを察知できる
〈決断力〉
- 常連客へのVIP対応
- 売り上げを伸ばすための集客方法や価格変更などが必要だと確信したら実行する
- 店舗風紀を乱す従業員などには、辞めてもらう可能性があると伝える
- 店長あるいはマネージャーに店舗運営を任せる
3.店舗継続させるため

店舗開業の準備に追われていたが、やっと明日にはオープンできるとほっと一息ついたときに店舗の継続を思うことが多いのではないでしょうか。
お店は比較的安易に開業できると言われていますが、継続させることが難しい商売です。
店舗を継続させるためには、「集客・リピーター」「組織力」「売上の安定」などが重要なポイントとなってきます。
★常連客を増やす
ナイトビジネスでは、多種の形態で商売をしていますが、何れも共通しているのがリピート客を増やす仕組みをつくることです。常連客を増やすとは、お客様との関係性を構築していくことです。
- 印象に残る店舗、キャストの魅力で再来店を促す
- お客様が自然とまた来たいと思わせる料金設定→セット料金などでお得感をだす
- 接客力の向上育成→接待時の会話や立ち振る舞いを大切にすることを学ばせることで安心と信頼によって成り立つ人との繋がり
★強い組織力
組織にばらつきがみられると、スタッフの離職率が高くなり、常連客ができにくくなってしまいます。個性的なスタッフが多いなか、お店がどうなりたいか方向性が全て同じであれば組織力は強くなります。組織力がしっかりしているとスタッフが安定し、経営者が不在でも店舗が回り強くなります。
★店舗売上を安定させる
ナイトビジネスは、繁忙期と閑散期の差が激しいと言われています。そんななか、お店を継続させるには、安定させる仕組みをつくることです。
たとえば、「SNS配信は効果のある集客方法を増やす」「固定同伴客を増やす」「集客成果のあるイベントを増やす」などの事例をみながら正確な判断をすることで売上の変化がみられます。
さいごに
いかがでしたか。ナイトビジネスの独立は多くの課題が伴います。成功と失敗には感覚と運営方法に大きな違いがあります。最低限の知識とすべての人が持っているセンスを磨いて出発してみてはいかがでしょうか。
